みなさん、こんにちは。
革同士を貼り合わせる際、
必ずしも良い条件が揃っている訳ではありませんよね。
床面同士の貼り合わせだけでなく、
銀面と床面、銀面と銀面の貼り合わせ。
その場合は必ず銀面の足付けが欠かせませんが、
お財布など、5枚も6枚も革が重なってくると、それに伴い接着不良を起こし、
コバ処理をする際に、革の層がパカッと開いてしまっているなんて事はありませんか!?
また、更に接着不良で怖いケースは、
ベタ貼りした2枚の革が、折り曲げた時などにその部分に浮き(剥がれ)が生じてしまい、
修正が不可能になる事です。
この場合、不具合を起こした部分の修正ができないだけでなく、
そのパーツを交換する為に、場所によっては全バラシをしなければいけない自体になる事も。
完成したアイテムをもう一回バラさなければいけないのです。
特に革に含む油分が多い、オイルレザー系や、
貼り合わせに銀面が入ってくる時など、
予め剥がれるリスクが高いと分かっている場合には、
より確実になるような、下処理をしてあげれば良いだけです。
オイルレザーとヌメ革ブラウンの、床面同士の貼り合わせ。
特にオイルレザーに接着不良を起こすリスクがありますので、
床面同士の貼り合わせでもプライマー処理をします。
その後の接着時の注意点は、接着剤の粘土。
チューブタイプを使用している方は気にする事はないかもしれませんが、
容器に取り分けながら使用している方は、溶剤の揮発による粘土の変化を
溶剤を足しながらコントロールしながら使用していると思います。
広い面を塗る時など、少し柔らかいくらいが塗りやすいかもしれませんが、
溶剤が多いと浸透力が早く、実質的な接着剤の量が少なくなり
接着不良を起こしやすくなります。
画像はお財布のアウターパーツのベタ貼りですが、
インナーパーツは銀面にパーツを重ねていく部分が多々ありますので、
その全てにおいて、プライマー処理をしていきます。
それでは・・・