みなさん、こんにちは。
【ittenレザークラフト教室レポ!】
昨日の教室では、コバ処理とパイピング技法について学びに、
岐阜県から生徒さんがいらっしゃいました。
メインはコバ処理。
コバ処理とは、コバ面の磨き作業が始まってからの事ではなく、
そこに至るまでの工程、その全てを徹底的に4時間に詰め込みました。
学んで頂いたコバ処理に関する内容は、
・革へのトレース方法
・裁断方法と順序
・カーブの裁断
・接着剤の引き方
・貼り合わせ方
・圧着方法
・ヘリ落とし
・断面の微調整
これらを行った後、コバ磨きに入っていきます。
今回は、ヌメ革のボンド層も悩みの一つと言う事で、
ヌメ革を2枚を重ね、更にオイルレザーでソフトなクロム鞣しの革を挟む、
特徴や厚みや質感も異なる4枚の革を重ね、
より困難な状況をつくり、各作業に取り組みました。
裁断方法も変え、貼り合わせ方も2パターン。
様々な素材と環境を想定し、柔軟に対応ができる条件下でコバ磨きまでの作業に
徹底的に向き合って頂きました。
その甲斐あって、コバ磨きがスタートする時点で、
これまで独学で行ってきた作業とは異なるコバ面を形成。
全ての作業を感覚ではなく、ロジカルな視点で意識して頂きます。
このコバ面の厚みは、アイテムとしては現実的ではない厚みかもしれませんが、
より困難な条件にする為、これだけの枚数を重ね、厚みを出しました。
ブラックはオイルレザー、ブラウンはソフトでコバ面がきまり難いクロム。
そしてヌメのナチュラル2枚です。
どうですか?
このコバ面は、革を貼り合わせた段階での未処理状態です。
貼り合わせた後、断面を整える為の裁断やカンナがけなどは施していない、そのままの状態。
如何にこの状態に持ってくるか、そして感覚的にこの状態が当たり前になるかが肝です。
ボンド層も一切出ていない事が確認できると思います。
ittenではコバ処理を回数ではなく、“コバレベル”と段階的に捉え、
その段階に応じた処理を行っていく手法を取っております。
上記写真の状況でのコバ磨きスタートは、コバレベル3。
コバレベル1~5までは粗研ぎの段階です。
今回はあえて、断面がうまく仕上がっていない面を使用し、
コバ磨きに突入!!!
時間の都合で、コバレベル8まで仕上げて頂きました。
残りは9~10。
ボンド層も気になるという事で、無色の処理とブラックの色付き処理、
2パターンを行いました。
この段階まではとてもスムーズに、美しいコバ面を再現しておりました。
そして、残りの40分くらいでバッグなどの袋ものに多用する、
パイピングの技法にもチャレンジ。
ただ形成するのではなく、終わり方は勿論の事、
注意点や失敗事例なども交えながら部分的な試作で実践しました。
如何でしょうか!?
ittenレザークラフト教室のほとんどの生徒さんは、レザークラフト未経験。
しかし、教室の活用方法は自由で、必ずしもモノづくりをしなければいけない訳ではありません。
今回のように経験者の方でも、ピンポイントで学びたい事を学ぶ。
ひとりではうまくいかない事、完成までたどり着けないアイテムにチャレンジしたいなど、
スキルアップにつなげる為の目的でもお役に立てることがあると思います。
近々、リクエストにお答えしてコバ処理について
記事を作りたいと思います。
それでは・・・
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