浜松発信の総手縫いのレザーブランド、leather works ittenの革職人のブログ。物づくりを通して日々感じたことなどをつぶやきます。

クロコのお話

みなさん、こんにちは。

sassiです。









3月12日の“財布の日”・・・




何かありますよ・・・・・フフフっ。。。










さてさて、先日のクロコダイルについてのお話の続き。


前回、種類のお話は少ししたので今回は


【本物と型押しの見分け方】


について。





まず、型押しを“偽物”と表現すると少し語弊があるので・・・
型押しの多くはビニール素材と牛革などの皮革型押しがあります。

ビニールに関しては革ではないので見た目、さわり心地、価格などで
簡単に判断できるかと思います。
これに関しては“偽物”と言ってもいいでしょう。

対して、牛革などの皮革型押しは、勿論クロコダイルではないので“偽物”ですが
革である事には変わりはないので素材的にはそれなりの価値はあるでしょう。
ここで注意しなければいけないのが、
近年は型押しの技術も進化し、凹凸や色味などがリアルに表現され、
しかも革である事に違いはないので、製品の素材名の所に“革”と表記されている事があります。
ここにブランドなど付加価値がつき、価格でも判断し難い物もございます。




そんなとき、クロコダイルとそうでない物を判断するひとつの手段として
頭の方隙に置いて頂ければと思います。






1、ドットがあるか

本物のクロコダイルの斑(腹の四角や丸い模様)には必ずドット模様があります。
ひとつの斑の中にドットがひとつ。
これがあればかなりの確率で本物です。
しかもこのドットはクロコダイルにしか存在しない為、
アリゲーターやカイマンなどその他のワニ革との区別にもなります。




クロコのお話

クロコのお話






分かりますか!?
ひとつの模様の中に“点”がひとつありますね。

しかし、鞣しの段階やグレイジングの際、
場所によっては薄くなったり、部分的に消えてしまっていたりという事もあります。
とはいえ、全て消えてしまうという事は考えにくいので
全体を見ての判断となります。




2、凹凸の深さに注意

本物の場合、斑(四角い模様)と斑の間の溝の深さや表情は全て異なります。
しかし型押しの場合、溝の深さが均一だったりします。



3、模様がパターン化されていないか

型押しの場合、模様の入った金属型盤をプレスしていきます。
よって、1枚の牛革の場合、ずらしながら何回かに分けてプレスしていく為、
同じ模様が繰り返される事があります。
天然素材な為、本物は同じ模様は絶対にあり得ません。



4、ワニの形をイメージ

竹斑の大きさはワニの大きさに比例します。
(ワニの種類によって比率は変わります)
竹斑は腹の真ん中の部分のみ。
従って、小さい竹斑が広い面積に掛けて存在することはありません。
例えば長財布サイズの表面で考えた時に、
周りの部分に丸斑があるものならクロコ自体がさほど大きくなくても制作可能ですが、
全て竹斑の場合はかなり大きめのクロコダイルでなければいけません。
バッグ用のサイズと言っても過言ではありません。




クロコのお話





ひとつの斑の大きさからワニの大きさをイメージできれば
物理的に正しいかそうではないかの判断ができます。



5、素材の表記に注意

表記の仕方は様々です。
しかし、本物であればきっと“クロコダイル”と書いてあるでしょう。
種類まで分かればベストです。
“革”や“レザー”と書いてある場合は要注意。
型押しの可能性もあります。
“合皮”は確実に偽物です。

しっかり店員さんに聞いて確認するのがおススメです。
それなりの価格のものであれば種類まで分かるのではないでしょうか。





如何でしょうか!?

話し出したらキリがないし、文章で説明するには少々難しいですが
間違った買い物をしない為の
ひとつの判断材料として知っていただければと思います。







それでは・・・




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